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・屋号 : 平松竹細工店

・代表者氏名 : 平松 達夫

・住所 : 岡山県真庭市勝山719-1

・連絡先 : ake-kago-ya64@willcom.com

・WEB(HP、ブログ、FB) : FB


・お店や活動紹介

私の自宅兼工房は、岡山県北真庭市の城下町、旭川沿いにある勝山町並み保存地区の1つ外れた武家屋敷のある「うえのだん」と呼ばれる通りにあります。

蒼竹で主に、勝山竹細工(国指定伝統工芸品。岡山では主に備前焼き、全国で竹細工では、別府と勝山だけです)の製品である実用品を製作、販売しています。

依頼あれば、籠を編むのみのワークショップから実演・解説付きの初心者講習もしています。今回は、普段していない内容の出店をしてみようと企画しました。昔といっても昭和30年ぐらいまでは、各地に籠屋もあり竹を割り編む風景も当たり前だったと聞きます。今では、まず目にすることもない昔の農具を製作・実演しながら、なんでも質問にも応えようと思います。さらにかつて実際に使われていた竹製の農具や本や写真を色々と持ってゆき展示しますので、先人の培われた知恵や技術に見て触れて、昔の暮らしに思いをよせて下さればと思います。

もちろん少しですが私の製品ももってゆきますので手にとり気にいって下されば購入してくだされば幸いです。

・「自分の仕事(生業)とこれからのゆめ」

私が勝山に移住したのは30歳の時です。それまでは、1人暮らしもした事はありませんでした。移住を決めた理由は、竹細工職人さんばかりおられる月田という部落にお住まいの腕ききの職人さんの近くに移り住んで見学に行きたい時に、すぐに行きたいという理由だけで移住しました。当然、その時は竹細工を生業にしよう、したいという気持ちもありませんでした。

そもそも当時、職人さんは80歳という高齢で今を楽しんで仕事されており(だから通えたのですが、全盛期の忙しい時は門前払いでしょう)、弟子にはなれず、あた技がすごすぎて見て真似をしてもできない日々だったのです。次の世代の50、60代は全く継がれていませんし、少しでも身につけたいと毎日のように通いますが、仕事が早いし見たいところが見れません。まずは、一つ一つの籠の製作映像を記録しました。それに1年くらい費やし、険しいがそれでも伝統の大ぞうげ(一斗ザル)をつくりたいと思っていた矢先に頼りにしていた職人さんが急死されました。もうやるしかないとアルバイトをやめて持てる時間を全て竹細工に専念し看板をかかげ、もうすぐ(11月)で6年が経ちます。

手さぐりが多い中、失敗を繰り返し遠まわりしてきましたが、製品じたいは、胸を張って出せるようになりました。今では、竹や手仕事も、見直されたものもあり需要の方が高くなりました。それでも今の社会にあわせて生きてゆく(年収500万くらい?)ほど稼ごうと思うと無理ですし、持続可能ではありません。

移住してからは、まずは、勝山独自のヒゴつくり技術ができるようになる。製品を作れるようになるのに、長い月日を費やしてきましたし、ずっと目標の中、少しずつですが、できるようになる実感がモチベーションでした。でも仕事として生業とするには、もっと楽に早く良い製品ができるようにならなければいけません。実用品では値段をおさえるには、量がつくれないといけないからです。私は今38歳です。当初のプランでは、パートナーを見つけ田畑のある古民家で、火のある暮らしを半農半竹で始めているはずでした。

最近、今までにない感じの手ごたえというか、技術取得や経験値の向上が年々増しているので、後2年の40歳まで竹細工中心の生活で、技術を高めようと思っています。といっても、この激動の時代不安ばかり募り工房にばかり籠もっていてはいけないと思い、たんぽり村連続ワークショップの7月にあった自給自足キャンプに参加し、今回のたんぽり村まつりにも出店しました。

これからしたい事、これからの夢と言われますと、今までずっと自己中心できましたので、まずは自分以外の愛する人、モノを見つける事でしょうか。自分の事ばかりで動くのは限界があります。湧いてくるエネルギーの質や量も違います。慣れというのは良くもあり恐いです。愛する人がいないのを孤独だと言われる人もいました。多勢でなくていいので、まずは1人。そしていつか、そんな愛する人達と目の見える範囲でつながり思いやり循環する小さな自給社会の中で暮らせてゆけたらと思います。近代文明が入る前にあたり前に、あったであろう農村里山の姿でないかと思います。当然、かつての日本の暮らしを私は体験もしていないし良いところしか見れていません。それどころか、未だ便利な暮らしを手放せない知識ばかりの頭でっかちの現代っ子です。

環境破壊による異常気象、さらに戦争や原発放射能の汚染…色々と知ると今さらのんびり何やっても手遅れと思うし、自然豊かな日本が、トップクラスに原因を作る悪い国にも思います。

細かく考えるとネガティブ思考ばかりで、もう無理!となるので元気が出るよう動いて1つ1つ目の前の事を対応していくしかないのでしょう。まずは最小単位の自分の幸せ、それから家庭の幸せ…それが拡がれば国は平和との事です。長くまとまらない文章になりましたが、よろしくお願いします。