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・店の名前 : きしもと工房 (木地師・塗師)

・代表者氏名 : 岸本(瀬戸川) 和彦

・住所 : 鳥取県境港市財ノ木町50

・連絡先 : メール

・WEB : FB


・木への想い

私の仕事は、木の食器やカトラリーを作ることです。 仕上げには天然の漆やオイルを塗っています。 どれもこれも豊かな森林が存在しているおかげでできる仕事です。

宇宙から地球をながめると、青色と茶色と緑色に分かれるそうです。 青は海、茶色は砂漠や都市、そして緑は森林ですね。 日本は、3分の2が緑色で、森林が多い国、自然が豊かな国です。 (森林率66%は世界15位 http://ecodb.net/ranking/wb_frstzs.html )

緑豊かな森林は植物だけが育っているのではありません。 植物と動物が、お互いに助け合いながら生活(共生)することで、豊かな森が育ちます。 ところが日本の森林の41%は、<人工の森=植林された森(人工林)>です。 スギやヒノキなどの人工の森には、動物たちがくらすのに十分な木の実などがありません。 ですから人間が手入れをしなくなった人工の森は、動物たちも近寄らない薄暗い<死の森(放置林)>になってしまいます。

豊かな天然の森は栄養豊かな水をたくさん貯える自然のダムの役割もしてきましたが、 根が浅く、落ち葉が堆積しにくい人工の森は保水力が少なく、自然災害の原因にもなっています。 手入れをされなくなった日本の人工林が<死の森>になっていくのは残念なことです。

豊かな森林は壊しすぎればなくなってしまいます。 人間が作った人工の森林は放っておくと壊れてしまいます。 そうなると、どちらも人間に災いをもたらします。 そして森林を失えば、水を失い、やがて文明も失なわれてしまいます。

いま世界では、1分間に東京ドーム2個分、1時間では127個分の森林が消失しているそうです。 人工林を活用しながら、水源ともなる天然林を増やすためにはどうすればよいか? 森林との付き合いかたを考えなければなりません。 これは自然豊かな日本で生活する私たちみんなの課題です。 これからどうすればいいか、緑豊かな「たんぽり村」で、ちょっと考えてみませんか。


PS 『森は海の母』ともいわれます。森林破壊に敏感なのは意外にも漁師さんです。 無農薬の『奇跡のリンゴ』を作った木村秋則さんが注目したのは、森の土の微生物です。

(ギルガメシュ叙事詩より) むかしむかしの大昔、大きな木が何千本、何万本も生えている緑豊かな国がありました。 ある王様が神殿を建てるために木を切ることを命じました。 森の木は次々に切られて立派な神殿と立派な街ができあがり、人々は豊かな暮らしを楽しみました。 木という木を切ってしまったこの国がそれからどうなったか? 木がなくなった森はやがて砂漠に変わり、砂漠に囲まれた人々はそこで暮らすことができず、 やがて街や神殿は砂漠の下に埋もれてしまいました。 中東のレバノンは砂漠の国ですが、不思議なことに国旗の真ん中に大きな杉の木が描かれています。 この昔話はレバノンで本当にあったお話です。